
嬉しいことに、またしてもSOUNDPEATSさんからレビュー依頼がきた。
SOUNDPEATS製品は、二重音導管という珍しい仕組みを備えたイヤホン「Engine 4」ぶり。
今回紹介するのは「Air4 Pro」というワイヤレスイヤホンで、最新実用機能全部入りのフラグシップモデル機とのこと。その実力を肌で確認しながら正直にレビューしていく。
| メリット | デメリット |
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SOUNDPEATS Air4 Proの特徴

ひとまず、Air4 Proの特徴をまとめると下記。
- カナル型スティック形状
- 材質の違う13ミリ大口径ドライバー
- SOUNDPEATS最高のノイズキャンセリング
- 通話音質が改善
- マルチポイント機能
- 無線充電は備えていない
- フラグシップモデル価格8,480円
Ankerが格安ブランドを卒業して、EurFunとSOUNDPEATSがその座を争っているのがイヤホン業界の現状。ライバルに後れを取るわけにはいかない、と言わんばかりの価格で今回はフラグシップモデルを発売してきた。
もちろんただ安いだけじゃなくて、本機にはアダプティブアクティブノイズキャンセリング機能が搭載されてる。無線充電こそないけれど、それ以外の付加価値がほぼ全て揃って8,480円だからライトユーザーにかなりオススメしやすいイヤホンになってる。
SOUNDPEATS Air4 Proの外観と付属品

最近のSOUNDPEATSは、パッケージも意外とオシャレでいい感じ。
イヤホンはステムのあるスティック形状を採用。表面はすべて艶消し加工されていて、高級感のあるデザインに仕上がっている。

側面にはグレイッシュな赤色のロゴが輝く。

ステム部分のわずかな段差は、立体感があってユーザーを見飽きさせない造形。

ボディ裏面には装着検知センサー、左右マーク、ノイズやんセリングマイク、充電素子を備える。

ノズル部分にはフィルターが取り付けられてて、ゴミの侵入とかは心配なし。ただし、楕円形状だからサードパーティ製だと適合するイヤーチップがあんまりないかも。

ケースデザインはSOUNDPEATSお馴染みのやつ。

艶そのものは控えめなんだけど、ラメのような散りばめられた輝きのあるボディが特徴的。

裏面にあるヒンジ部分のネームも毎度恒例。

充電ケースには、右側面になんて書いてあるかはよく分からないけど、ワンポイントの装飾が施されていた。

底面にはType-Cポートとペアリングボタン。

ケース表面に内蔵されてるLEDが、ペアリング状態を教えてくれるから分かりやすい。

重量はイヤホンが片耳5グラム、ケース含めると合計41グラム。パッケージから出したときにも感じたけど、本機はかなり軽量に設計されていた。


付属品はよくある感じのセットだから割愛。

Air4 Proは音質だけじゃなく、製品デザインとか質感もグレードアップしていて、値段のわりに安っぽさを感じることはないと思う。いい仕上がりの外観だった。
SOUNDPEATS Air4 Proと他製品の比較
同社で音質特化モデルとして発売された「Engine 4」と性能比較すると下記のとおり。
| 商品名 | Air4 Pro | Engine 4 |
| バッテリー | イヤホン:6.5時間 ケース含:26時間 | イヤホン:12.5時間 ケース含:43時間 |
| 対応コーデック | SBC/AAC/aptx Lossless/ aptx Voice/aptx Classic | SBC/AAC/LDAC |
| 通信方式 | Bluetooth5.3 | Bluetooths5.3 |
| ドライバー | 13mmダイナミック | 10mm+6mmダイナミック |
| 防水防塵 | IPX4 | IPX4 |
| ANC機能 | 〇 | ✕ |
| 装着検出機能 | 〇 | ✕ |
| 無線充電 | ✕ | ✕ |
| 外音取り込み | 〇 | ✕ |
| マルチポイント | 〇 | 〇 |
| ウェイクワード | ✕ | ✕ |
| 重量 | イヤホン本体:g ケース込み:g | イヤホン本体:6.5g ケース込み:43g |
| 価格 | 8,480円 | 8,480円 |
両機の違いはバッテリー持ちを優先するならEngine 4、機能性を重視するならAir4 Proといった感じ。
ただし、Air4 ProはLDACが消滅したことでハイレゾ非対応になったから、一概に上位互換のイヤホンとも言えなくちょっと評価が難しくなる。
とはいえ、それでもCD品質のデータ伝送は可能。そこまで音質を求めないっていう人は断然Air4 Proを選ぶべきでファイナルアンサーだ。
Air4 Proは低中音域が艶やかな音質

Air4 Proは三種類の素材を組み合わせた13ミリドライバーを搭載していて、低音から中音域までの響きがかなり艶やか。音色の運びもなめらなかで聴きやすい印象だった。
デフォルトだと、tuki.さんの「晩餐歌」みたいな落ち着きのあるバラードと相性が良さそう。
ただ、高音域には耳に刺さるような感覚がたまにあって、すこし安定感に欠けているような気もした。新素材ゆえなのか、まだ完璧な調整ができてるってわけじゃないみたいだ。
気になるところはイコライザで微調整
とはいえ、SOUNDPEATS製品なら専用アプリのイコライザでその辺を微調整できるから、気になるところがあっても多少は抑えられる。

SOUNDPEATSは、音域とかを他社製品よりもちょっとだけ細かく設定できるのが良いところ。
プリセットは9種類で、イコライザを自動調整してくれる「アダプティプイコライザー」にもしっかり対応。

難しい設定が嫌いって人は、全部イヤホン任せにしておけばOK。
通話音質はそこそこ使えるレベル

Air4 Proは再生音質だけじゃなくマイク音質のほうにも力を入れていて、音声通話に特化したコーデックaptX Voiceに対応してる。
録音した音声を下記に貼っておくから参考に聴いてみてほしい。
実際はめちゃくちゃ良いってわけでもなく、全然使えないというわけでもない感じ。
カフェの喧騒を無音にすることはできなかったものの、埋もれてしまって聞き取れないということもなかったから値段なりの品質という評価になると思う。
ノイズキャンセリング性能は想像以上

それと公式で最大45dBのノイズ低減を実現したとされるANCは期待をはるかに超える仕上がり。これで1万円以下なのかと正直驚いた。
AirPod Pro2までとはいかないけど、それに近しいレベルなのは間違いない。
ことノイキャン性能のみならWF-1000XM5を超えてると思うから、音質重視の人じゃないならかなり満足できるはずだ。
外音取り込みモードも普通にいい
ANCだけじゃなく、外音取り込みモードも意外と良くてビビった。
肉声はすこしだけ機械で加工してるのかなっていう違和感があるものの、ホワイトノイズとかが気にならないからこれなら普段使いしてもいいなと感じた。
Air4 Proは装着しっぱなしでもあんまり疲れない

Air4 Proを装着してみると、圧迫感はあんまり感じないし、軽量なボディのおかげで長時間着けてても疲れにくい印象だった。
そのかわり、イヤーチップはわりと薄めのものが採用されてるから、密着性を高めたい人は他社製品と交換すればたぶん改善される。
それとスティック型はしっかりと指で摘まめて、取り外しのときの安定感がやっぱりいい。
いつもどおりのタッチ操作

Air4 Proのボディ側面にはタッチセンサーが内蔵されていて、側面のロゴ部分をタップすることで下記のオーディオ操作が可能。
| 操作項目 | L | R |
| 再生/停止 | 2タップ | 2タップ |
| 音量アップ | ― | 1タップ |
| 音量ダウン | 1タップ | ― |
| 曲送り | ― | 1.5秒長押し |
| 曲戻し | 1.5秒長押し | ― |
| 通話開始/停止 | 着信時に2タップ | 着信時に2タップ |
| 着信拒否 | 着信時に1.5秒長押し | 着信時に1.5秒長押し |
| アシスタント起動 | ― | 3回タップ |
| ゲームモード | 3回タップ | ― |
例にもれず、本機でも操作項目を変更したりすることはできない。
慣れてしまえば問題ない。といえば、それまでなんだけど変更できるならそっちのほうが絶対いい。
デメリットなんか全然ないんだから、そろそろアプリの改修をお願いしたいところだ。
無線充電がないのが悔やまれる

そんな感じで、これまでのSOUNDPEATS製品で課題だったポイントをそこそこ克服したAir4 Proなんだけど、まだひとつ大きな壁があってそれが無線充電。
残念なことに本機でも実装されるには至らなかった。
バッテリー持ちが特別いいわけでもないから、数日ごとにデスクからType-Cケーブルを引っ張りだして充電しないといけなくなる。
他社製品のほとんどは実装済み

他社製品も備えていないっていうなら納得できなくもないんだけど、フラグシップモデルで無線充電がないなんてのはむしろレア。
今やクルマの自動ライトと同じく、ワイヤレスイヤホンの標準装備といってもいい。
試してみないとわからない音質と違って、無線充電みたいなやつはカタログスペックの段階で差がでてしまうから、ライバル達と同じスタートラインに立つためにも実装はマスト。
覇権をとれる可能性を感じさせてくれるイヤホン

機能面が充実したぐらいでそれなりのイヤホンだろうな。と、手元に届くまでは思っていたんだけど、良い意味でその予想は裏切られた。
なかでも一番驚いたのはANC性能。まさか2万円越えのイヤホンを上回ってくるなんて誰が想像できただろうか。
あとはこの価格帯のまま、無線充電を実装するだけ。それさえできれば、巷でコスパ抜群といわれてるEurFunともいい勝負ができるはずだ。来年のSOUNDPEATSに期待大。
Amazonならクーポン割引でちょっと安くなってる

最後に、Air4 Proを購入したいと思ってくれた人の背中を押すためのお得情報。
SOUNDPEATSさんのご厚意で、今ならAmazonクーポンを発行してくれてるから、今なら定価よりもちょっとだけ安く購入することができる。
タイムセールの対象にもなってるみたいだから、ぜひとも下記URLをチェックしてほしい。
