
先日タダでも貰ったPixel Buds A-seriesの音が意外と好みだったので上位モデルのPixel Buds Proを購入してしまいました。
ただ、Pixel Buds Proの価格は約2.5万円と非常に高価。最近は安いけど付加価値満載のイヤホンが珍しくないので、1万円を超えるとなおさら高く感じてしまうんですよね。
ということでPixel Buds Proにそれだけの価値があるのかをレビューしながら確認していこうと思います。
本記事の目次(タップでジャンプ)
Pixel Buds Proは強めのANC、低音が弱め

まず結論から話させていただくと、ANC目的でPixel Buds Proの購入を迷っている人は安心して購入して大丈夫。
Silent Seal採用のANCが環境ノイズをしっかり打ち消して、装着した瞬間に自分だけの空間が広がります。
また長時間バッテリーやタッチ操作での音量調整など、普段使いにおける使いやすさも着実に向上しているのが嬉しいポイント。
現状は低音が弱め
ただ、Pixel Buds Aの印象とは違って低音は想像以上に弱めという感じ。
良くいえば聴きやすい優しい音質なんですが、Pixel Buds Aで感じた迫力のあるライブ感のようなものは薄れました。
全体的には中高音域の解像度がさらに増していてクリアな音質となっています。今後のアップデートでEQ機能が追加される予定なので、それ次第では低音の物足りなさも改善されるかもしれません。
Pixel Buds Proの詳細なスペック比較

Pixel Buds Proの詳細なスペックが下記。参考に下位グレードのPixel Buds Aと比較します。
| Google Pixel Buds Pro | Google Pixel Buds A-Series | |
| バッテリー | イヤホン本体:11時間(ANCで7時間) ケース込み:31時間(ANCで20時間) | イヤホン本体:5時間 ケース込み:24時間 |
| 対応コーデック | SBC/AAC | SBC/AAC |
| 通信方式 | Bluetooth5.0 | Bluetooth5.0 |
| 防水防塵 | IPX4 | IPX4 |
| ANC機能 | 〇 | ✕ |
| 装着検出機能 | 〇 | 〇 |
| ワイヤレス充電 | 〇 | ✕ |
| 外音取り込み | 〇 | ✕ |
| マルチポイント | 〇 | ✕ |
| 重量 | イヤホン本体:6.2g ケース込み:62.4g | イヤホン本体:5.1g ケース込み:52.9g |
| 価格 | 23,800円 | 11,900円 |
Pixel Buds Proはさすがに2万越えの完全ワイヤレスイヤホンということだけあって付加価値はすべて揃っています。
具体的にはANC、無線充電、外音取り込み、マルチポイントが廉価版より追加。
バッテリーも大幅に強化されていて、ANCオンの状態で7時間の連続使用が可能になりました。これはワイヤレスイヤホン業界でも屈指の電池持ちになります。
Pixel Buds Proの外観

Pixel Buds ProはGoogleお馴染みのチャコール、爽やかなレモングラス、ポップなコーラル、若々しいフォグの4色展開。今回購入したのはフォグ。
公式サイトでは淡い水色っぽいイメージだったんですが、実際は白色に近い感じです。

イヤホン本体は奥行きのある耳栓のようなビーンズタイプで、アリスブルーの表面にGoogleのGロゴが刻印されています。

背面はマットなブラックに統一されていて指紋はちょっと残る印象。

イヤホンには表面パネル、本体下部に合計3つのマイクが搭載。(左右合計6つ)
この複数のマイクを使って環境音を分析することで、喧噪を打ち消したり、クリアな音質での通話が実現します。

Pixel Buds Proは装着センサーを搭載しているので、耳からの脱着にともなう音楽や動画の自動再生停止にも対応。

ケースはPixel Buds Aと同じくエッグタイプを採用。光沢のないマット加工が施されていますが、白色が功を奏して指紋は目立ちにくくなっています

重量はイヤホン単体で6グラム、

ケース込みで62グラムと、Pixel Buds Aを比べてちょっと重たくなっています。

ケースサイズは63×50×25mm。Pixel Buds Aのケースを比較するとすこしだけ横幅が広がっています。

薄さはPixel Buds Aと同じスリムボディで違いはありません。ケースサイズ変更はバッテリー増量の結果なので致し方なし。

付属品はイヤホン、充電ケース、3種類のイヤーチップとなっています。イヤーチップの入った箱がマーブルチョコみたいでGoogleの遊び心を随所に感じる。

Pixel Buds Proの特徴や使用感
ここからはPixel Buds Aの特徴や使用感を下記のとおり紹介していきます。
- Androidならペアリングが簡単
- 圧迫感がないのに密着性の高い着け心地
- 高感度で快適なタップ操作
- 最大31時間使えるバッテリー
- クセがなく聴きやすい音質
Androidならペアリングが簡単
繰り返しなりますがPixel Buds ProはGoogle純正の完全ワイヤレスイヤホンだからAndroid端末との接続はめちゃめちゃ簡単。
Bluetoothをオンにしたスマホの近くでイヤホンケースを開けると自動でペアリングが開始されます。

使っている端末がPixelシリーズならアプリのインストールすら不要。それ以外の端末は専用アプリ「Pixel Buds」のダウンロードが接続と同時に促されます。
専用アプリで設定できる機能は下記。
専用アプリ機能
- Googleアシスタント
- デバイス探知機能
- タップ操作設定
- 音質設定
- フィット感確認機能
- マルチポイント設定
ホーム画面ではバッテリー状態がすぐに確認できて、各種設定項目にアクセスできます。

Googleアシスタントの設定も専用アプリか弄ることができ、音声通知機能のおかげでスマホをポケットに入れたまま通知内容を把握することが可能。

デバイス探知機能もしっかり備わっていて、片方のイヤホンが見つからないなんてときに便利。同じ部屋にあれば見つけれるぐらいの音量をイヤホンから鳴らしてくれます。

タップ操作の設定では、左右のイヤホンに「ANC、外部音取り込みモードの切替」「音声アシスタント操作」を割り当てることができます。

また、サンプル音を分析して自分の耳に最適なイヤーチップかを診断する機能も搭載。どのイヤーチップが良いか分からないこともあるから結構嬉しい機能ですね。

Pixel Buds Proは高級イヤホンなので複数の端末と同時接続できるマルチポイントにも対応しています。

別端末で音楽を聴いているときにスマホへ着信があってもイヤホンを外さずそのまま通話を始めることが可能。
このシームレス感が便利すぎて非搭載イヤホンには戻れなくなりそうです。
圧迫感がないのに密着性の高い着け心地

Pixel Buds Proはカナル型イヤホンになので安定した装着感と耳に吸い付くような着け心地が特徴です。
だけど耳の奥が詰まるような圧迫感が薄いのが好印象。
なんでもPixel Buds Proには圧力調整機能が搭載されていて、センサーが耳の中の気圧をリアルタイムで測定しちょうどいい感じに減圧しているらしいです。Googleすごい。
高感度で快適なタップ操作
Pixel Buds Aでも感じましたGoogle純正イヤホンはめちゃくちゃ高感度で、指先に力を入れなくても余裕で反応してくれます。
しかもPixel Buds Proはイヤホンでの音量調整が可能になって利便性が向上しました。具体的な操作項目は下記。
| 操作 | L/R共通 |
| 再生/停止 | シングルタップ |
| 次の曲へ | ダブルタップ |
| 前の曲へ | トリプルタップ |
| 音量を上げる | 前方へスワイプ |
| 音量を下げる | 後方へスワイプ |
| 通話開始 | 着信時シングルタップ |
| 通話拒否 | 着信時ダブルタップ |
| アシスタント機能 | 長押し |
| ANC/外音取り込みモード切替 | 長押し |
Pixel Buds Proは数ある完全ワイヤレスイヤホンでも珍しいスワイプ操作を採用。
タップ操作は何度もやっているとイヤホンが奥に押し込まれるので、音量調整をスワイプ操作にしたのは流石Google。センサーの接触面積も広いのでPixel Buds Proは安定した操作感を味わえます。
最大31時間使えるバッテリー
Pixel Buds Proのバッテリー持ちはイヤホン単体で11時間(ANCモード7時間)、ケース込みだと最大31時間(ANCモードで20時間)となります。
イヤホンの充電速度はケースに入れた状態で5分間充電すると、最長1時間の音楽再生が可能。
ケース下部には充電用のType-C端子が備わっていて有線でも充電することができるし、

Qi認証の無線充電にも対応しているので、置くだけで充電器があればケーブルを充電する度に挿す必要もありません。

クセがなく聴きやすい音質
Pixel Buds Proはクセが少なくて聴きやすいスッキリとした音に仕上がっています。

大型のドライバーを搭載していますが、低音域よりも中高音域を大切していて、歌声の繊細さが感じられます。激しいロックな曲よりもセンシティブな楽曲向きという印象。
重厚感はあまりありませんが音の立体感はそれなりにあって、クリアな音が好きな人にぴったりでしょう。

またANCの効きは上々で、50dBぐらいの環境ならほぼ無音に近い状態になります。
過去に体験したSoundcore Liberty 3 ProのANCにも負けない性能を持っている印象。扇風機やエアコンの駆動音は当然、自動車のロードノイズもしっかり軽減してくれます。

弱点は高音域にそこまでの効力がないところ。気にならない程度に抑えてくれますが音はわりと耳に入る感じです。
ただ、これはどのANC搭載イヤホンでも共通いしているのでPixel Buds Proが特別悪いわけでありません。
Soundcore Liberty 3 Proは過去にレビュー記事を上げています。気になった人はそちらをチェックしてみください。
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【Anker Soundcore liberty3Pro レビュー】宝石みたいなワイヤレスイヤホン
続きを見る
Pixel Buds ProがEQ未実装
ここからはPixel Buds Aの惜しいポイントを下記のとおり紹介していきます。
- EQ機能が未実装
- タップ操作のカスタマイズ性が悪い
- 装着したときの安心感が薄れた
EQ機能が未実装

専用アプリの完成度はまだ未発達で、Pixel Buds Proでも音を細かく調整できるEQ機能が現状ありません。
一応ボリュームEQという再生端末のボリュームに合わせてサウンドを自動調整する機能は備わっていますが、バランス重視の設定で自分好みの音に変えられません。
5バンドEQは今後追加予定なのでどれぐらいの自由度があるのか楽しみ。
あと、UIが単純に分かりにくいというか淡白な印象。スマホの設定画面そのままみたいな感じがするので、もっとホーム画面のデザインを拘って欲しかったところ。

タップ操作のカスタマイズ性が悪い

Pixel Buds Proは長押し操作だけしか操作を変更できないのはやや不満。
左右で操作を分けたり、タップ操作を入れ替えることができないのでカスタマイズ性は低いと言わざる負えません。
装着したときの安心感は薄れた
Pixel Buds Proは何の変哲もないビーンズ形状なので、装着を支えているのはイヤーピースと耳に当たる筐体だけ。
耳との接地面が広いので頭を激しく振っても抜け落ちる感じは今のところありませんが、Pixel Buds Aの絶対外れない安心感は薄れてしまいました。
あの触角は絶妙なダサさがありましたが、装着すれば目立たないデザインだったので強味をちょっと失った感じ。
Pixel Buds Proをオススメしたい人
Pixel Buds Proは「抜群のANCと透明感のある音質を味わいたい人」にオススメの完全ワイヤレスイヤホン。
高感度のタッチセンサー、没入感に浸れるANC、ケーブル不要の無線充電、端末切替がスムーズなマルチポイントなど機能性は文句の付けどころがありません。
2万円を超えるのでコスパに優れているとは言えませんが、音質・操作性・バッテリーは紛れもなくハイレベル。ユーザーの生活に違和感なく溶け込んでくれる一品です。
Pixel Buds Aを購入しようとしている人は資金に余裕があるならPixel Buds Proへのグレードアップを考えましょう。それぐらいの体験がPixel Buds Proには詰まっています。
Pixel Buds Proのまとめ

今回はGoogle純正のANC搭載完全ワイヤレスイヤホン「Google Pixel Buds Pro」についてレビューさせて頂きました。
耳に優しく聴きやすい音質、ほぼすべての付加価値が揃っているので期待以上のイヤホンでした。
もちろんPixel Buds Aに搭載していた通知読み上げ機能や音声返信機能も搭載しているのでビジネスや普段使いにも適しています。気になる方はぜいひPixel Buds Proを試着してみて下さい。
機能は見劣りしてしまいますが、低音強めのイヤホンが好きな人はPixel Buds Aもオススメ。違いが気になる方は過去記事もチェックして下さい。
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【Pixel Buds A-Seriesレビュー】音質やスペックを解説
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