
2月16日といえば確定申告の開始時期。
サラリーマンの僕はワンストップ特例制度でしかふるさと納税の申請をしたことがないんだけど、今年はついに確定申告(還付申告)での申請にチャレンジしたいと思う。
うっかり6ヶ所以上の自治体に寄付していたり、ワンストップ特例制度の期限を過ぎてしまった確定申告未経験者はぜひとも参考にしてほしい。
確定申告の期間はたったの1ヶ月

確定申告できるのは2月16日から3月15日までの1ヶ月間しかなくて意外と余裕がない。
しかも申告書をただ作ればいいってわけでもないから期限ギリギリだとワンチャン間に合わない可能性すらある。万全を期すなら年末頃から準備しておくのがオススメ。
ふるさと納税の申請は5年以内ならセーフ
とはいえ、もし期限に間に合わなかったとしてもまだ大丈夫。
確定申告はたしかに3月15日までなんだけど、それ以降でも還付申告をすることでちゃんと所得税の還付と住民税の減額を受けることができるんだ。
やり方は確定申告とまったく同じ。ただし有効期限は5年間までで、これを逃すと今度こそ税金に反映されないから注意。
給与所得者向けに解説する

あと、今回はアルバイト・パート・正社員・派遣社員のような給与所得者を前提条件とする。
もちろん副業とか株取引もなし。 ふるさと納税の申告だけに着目させてもらう。
会社員やアルバイトがする確定申告の流れ
今回は確定申告について解説していくわけだけど、本記事ではアルバイト・パート・正社員・派遣社員のような給与所得者向けにさせてもらう。
もちろん副業とか株取引もなしで、ふるさと納税の申告だけにピックアップ。
というか給与以外に収入があれば確定申告をもう経験してるはずだからいつも通りやってほしい。
紙申告と電子申告

確定申告には2種類の方法があって、ひとつは税務署に書面を郵送したり持ち込んだりする紙申告。もうひとつはパソコンやスマホを使ってデータを送信する電子申告(e-Tax)だ。
e-Taxはマイナンバーカードが必須にはなるんだけど、自宅で完結できるし修正も簡単だから基本的にはこっちがオススメ。
マイナンバーカードを持ってないならこの機会に取得しておこう。
確定申告の流れ
というわけで、ここから確定申告の流れを下記でさらっと解説していく。
- 必要な書類を準備する。
- マイナポータルとe-私書箱を連携する。
- e-私書箱と楽天ふるさと納税を連携する。
- マイナポータルとe-Taxを連携する。
- 申告書を作成して提出する。
詳しくは次項で説明するけど全体像としてはこんな感じ。
必要な書類を準備する
ふるさと納税の申告だけに限れば必要なものは意外と少なくて下記の3つ。
- マイナンバーカード
- 源泉徴収票
- 寄付金控除に関する証明書
マイナンバーカード

言わずと知れたあの免許証みたいなカード。
確定申告を紙で提出するなら通知書とかでもいいんだけど、e-Taxで提出する場合はマイナポータルと連携するためにも必須。
2023年春からは紙の保険証だと病院の受診料が値上がりするらしいし無駄に損しないためにも取得しておくのがオススメ。申請から1ヶ月ほどで取得可能。
源泉徴収票

1年間の年収とかが記載されてるA5サイズの紙。
ふるさと納税の寄付金は所得税の還付金とか住民税の減額っていう形で戻ってくるから年間収入の把握が必要。もし手元にないようなら会社に再発行を依頼しておこう。
寄付金控除に関する証明書
聞いたことすらないかもしれないけど、ふるさと納税ならではの書類がこれ。
これまでは各自治体から送られてくる証明書を1枚1枚貼付する必要があったんだけど、2021年から「さとふる」みたいな各ポータルサイトが発行するデータ1つで統合できるようになった。もちろん楽天ふるさと納税もこれに対応している。
まず楽天ふるさと納税のマイページにログインして、

「寄付金控除証明書の発行」から楽天に証明書の発行申請を出しておく。

発行にかかる日数はおおよそ2日間ぐらいで、発行完了メールも一応届くから申請後ははたまに確認してほしい。
ICカードリーダーは不要
e-Taxでの確定申告では原則マイナンバーカードが必要なんだけど、パソコンで手続きする人でも電子証明書の読み取りに対応したスマホがあればICカードリーダーを準備しなくても大丈夫。

パソコン画面に表示されるQRコードをポータルアプリで読み取って、マイナンバーカードを間接的に認証すればログインとかが可能なんだ。
スマホの小さな画面だと申告書の作成を作成しづらいからパソコン版が基本的にはオススメ。
マイナポータルとe-私書箱を連携する
続いて各種サービスの連携だ。申告書の金額入力を省略できるからこれも初心者はやっておいたほうがいい。
まずマイナポータルとe-私書箱の連携なんだけどポータルにログインして、

注目情報の中から「確定申告の事前準備項目」を選択。

取得する証明書は「ふるさと納税」にチェックをいれておいて、

連携先を「楽天ふるさと納税」に選んで先へ進む。さとふるとかも選べるから別の納税ポータルサイトを使っていればそっちを選択すればOK。

e-私書箱との連携をクリックしていくと、

外部サイトへ移動するから、メールアドレスやQRコードを読み込んでアカウントを作成すれば完了。

次は連携したe-私書箱に楽天ふるさと納税を登録していく。
e-私書箱と楽天ふるさと納税を連携する
事前準備で「寄付金控除に関する証明書」はもう発行していると思うんだけど、同ページの「証明書を取得する」から電子ポストへ移動する。

左メニューから「e-私書箱連携」を選択して、

「e-私書箱につなぐ」から外部サイトへ遷移。

アカウントはもう作成してあるから、QRコードを使ってマイナンバーカード認証をするだけ。

e-私書箱連携完了の通知画面が表示されればOK。

あとは申告書作成のためにe-Taxとマイナポータルを連携すればお膳立ては完了。
マイナポータルとe-Taxを連携する
ポータルサイトの右上メニュー、もしくはトップページの「もっとつながる」を選択して、

公的機関リストの中の「国税電子申告・納税システム(e-Tax)」右にあるつなぐボタンをクリック。

e-Tax初利用の人はここで利用者情報を登録をする。

税務処理に使われる情報だから住所や氏名の間違いがないように入力して、

マイナンバーカードで本人確認をすれば完了。

さて、いよいよメインディッシュの確定申告書作成と送信。ただ、e-私書箱と連携しておけば入力するところもほとんどないから安心して取り組んでもらえればOK。
確定申告書の作成と送信
マイナポータルのもっとつながるページからe-Taxへ移動して「確定申告」を選択。

国税庁のサイトが開くから「作成開始」をクリックして、

申告書の作成では「所得税」、マイナポータルとの連携を選択しておけばOK。

操作が進んでいくと証明書情報の取得画面がでてくるから、取得するをクリックして「マイナポータルに移動して情報を取得」を選択する。

同意画面とかを進んでいって、控除証明書の取得に「寄付金控除に関する証明書」が表示されていれば次の処理へ。

氏名とか年間寄付額の数字が正しければ申告書の作成に移動する。

作成前に生年月日とか申告内容の質問がでてくるんだけど、質問に関してはそれぞれ該当する回答を選んで操作を進めてもらえれば大丈夫。

もし勤務先が源泉徴収票をデータ発行してくれるなら金額入力もしなくていいらしい。僕は紙で渡されてるから手入力。

どこの金額を入力するのかはガイダンスがちゃんと用意されてるから、源泉徴収票の見方とかよくわからないって人でも全然問題なし。

入力をした後に支払者の氏名、金額、源泉徴収票額をもう一度確認して次へ進む。

「収入金額・所得金額」は訂正がなければそのまま、もし株取引とかの収入があるならここで分離課税の所得欄を入力する。
「所得控除」の中で寄付金控除がちゃんと自動入力されてるかは必ずチェックしておこう。

還付金額の計算もしてくれて申告から数ヶ月後に口座へ振り込まれる。これは寄付額の一部で、残りは翌年の住民税から減額される仕組み。

あとは該当するところにチェックを入れたり、口座情報を登録してないなら各々入力してもらえればOK。

作成した申告書を税務署へ送信すればゴール。実際にやってみると、会社員の確定申告は意外と簡単なことが分かってもらえたと思う。

念のため作成した申告書はPDFファイルをダウンロードして保存しておこう。
住民税決定通知書で減額の確認
寄付金のうち還付分は預金口座で把握できるんだけど、住民税分は通知書で初めて確認が取れる。
住民税の決定通知書は毎年5月頃に届くこういう感じのやつ。

「市寄付金控除」、「県寄付金控除」に金額が記載されていればちゃんと処理ができている証拠だ。
確定申告は知っていて損しない

今回のふるさと納税しかり、医療費控除や投資収入の申告にも使うから確定申告の流れぐらいは会社員でも知っておいたほうがいいし、想像以上に簡単だったから一度チャレンジしてみるのもアリ。
これで僕はワンストップ特例制度の条件を絶対守る必要がなくなったし、万が一申告期限を過ぎたとしても最悪5年までならなんとかできるようになった。

いずれにしろ本来お得なふるさと納税を無駄にしないためにも申告の準備は忘れずに進めておこう。
また、ふるさと納税の進め方やオススメ返礼品については過去記事で詳しく解説しているからよければ参考にしてもらえると嬉しい。
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