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【ELECOM TK-VK300Sレビュー】キーの完成度は高い、今後に期待の国産ゲーミングキーボード

2022年10月9日

レビュー評価:(3)

皆大好きエレコムのゲーミングデバイス、どんなモノか気になりませんか?

この記事のまとめ

本記事では、「ELECOM TK-VK300S」を徹底レビューします。

コンパクトな65%キーボード、爆速の反応速度、心地いい打鍵感。ゲーミング重視なら結構アリのキーボードです。

国内でも有名なゲーミングデバイスメーカーといえば、やっぱりロジクールやRazer。

僕もG913 TKLをメインに使っていますが、心のどこかで国産メーカーにもっと台頭してほしいと思うこともありました。

そこで、スマホアクセサリーから調理家電まで幅広く手掛けるあのエレコムが、ゲーミングキーボードを新発売。

その名も「ELECOM TK-VK300シリーズ」。

TK-VK300 デスク

エレコムらしからぬ強気な価格設定ですが、独特のキーキャップ形状など随所に開発者の拘りを感じるキーボード。

そんな「ELECOM TK-VK300」を今回は紹介していきます。

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メリットデメリット
  • 3種類から選べるキースイッチ
  • エレコム独自のキーキャップ
  • コンパクトな65%サイズ
  • USBデバイスが接続可能
  • ワイヤレス接続ができない
  • デザインが微妙
  • マクロ非対応
  • パームレスト必須

ELECOM TK-VK300の特徴

TK-VK300 キーボード正面

TK-VK300はあのエレコムが輩出したゲーミングキーボードで、その特徴をざっくりまとめると下記。

  • 日本語配列
  • 65%キーボード
  • メカニカル
  • 3種類のキースイッチ
  • ネオクラッチキーキャップ
  • ライティング対応
  • 14,480円

TK-VK300はコンパクトな65%サイズを採用。

65%キーボードはフルサイズに比べて、より広い範囲でマウスを動かせるのが利点になります。

テンキーレスモデルのTK-VK310も同時発売していて、独立したファンクションキーの有無、矢印キーなどの配置以外はすべて同じ仕様。

ユーザーの好みにもよりますが、ゲーム用途ならコンパクトなTK-VK300、タイピング重視ならTK-VK310になるかなという感じです。

3種類のキースイッチ

キースイッチはスピードリニア(銀軸系)、タクタイル(茶軸系)、クリッキー(青軸系)の3種から選択可能。

細かい仕様については下記。

キースイッチスピードリニアタクタイルクリッキー
カスタム元銀軸茶軸青軸
キーストローク3.5mm4.5mm4.5mm
作動点1.4mm1.9mm1.9mm
押下圧45g50g50g
タクタイル圧60g60g

メカニカルキーボードはユーザーの好きな打鍵感を選びやすいのが嬉しいところ。

ちなみに僕が今回購入したのはTK-VK300Sなので、スピードリニア(銀軸系)をレビューします。

ELECOM TK-VK300の外観と付属品

TK-VK300 本体と外箱

それでは、TK-VK300の外観を確認していきましょう。カラバリは黒一色。

外箱のデザインは背景がゴチャゴチャしすぎている印象。今はシンプルがトレンドなのでちょっとウケは悪いかも。

TK-VK300 外箱

パッケージを開封すると、艶のある和紙に包まれたキーボードが姿を見せます。国産ブランドを全面に押し出すスタイル。

TK-VK300 包み紙

こちらがキーボード本体。ゲーミングらしさはあまり感じられず、どちらかといえばオフィスに置いてありそうな業務用的なデザイン。

TK-VK300 キーボード全体

フレーム全体はプラスチック素材で、トップは艶消し、サイドは鏡面仕上げとなっています。

キーボード手前にはブランドロゴがプリント。

TK-VK300 ブランドロゴ

裏側には1段階のキースタンドと滑り止めラバー4枚を搭載。

TK-VK300 裏面

キースタンドを立てると約8°の傾斜が付きます。スタンドは溝にパコッとしっかりハマる感触があり、キーボードを立てた状態でもズレることなく安定度は高め。

トップには各種ランプを配置。左からCaps Lock、Scroll Lock、ゲーミングモード。

TK-VK300 インジケーター

ゲーミングモードは「Fnキー」と「スペースキー」を同時押しすることで動作。

ゲーミングモードは、一部のキーを無効にできます。デフォルトはWindowsキーのみ。

TK-VK300 スペースキー

キーボード上部にはキーボード接続用Type-Cポート、デバイス接続用Type-Aポート。

Type-AポートはUSBメモリなどのデータ転送、ワイヤレス充電器の給電にも使うことができます。

TK-VK300 USBメモリ挿入

付属品はこんな感じ。接続用USBケーブル、各種交換用キーキャップ、キーキャップ引き抜き工具、グリップシート、クリーニングクロス、ステッカーと盛り沢山。

TK-VK300 付属品

付属のUSBケーブルはしっかりとしたパラコード製で、柔らかいゴム製のケーブルバンドも付いている親切設計。接続端子はType-C to Type-A。

TK-VK300 USBケーブル

交換用のキーキャップは全7種。付属工具でだれでも簡単に交換可能。

TK-VK300 交換キーキャップ

グリップシートのホールド感は結構優しめ。彫りが浅く、貼り付けてもタイピングに影響しない程度の滑りがあります。

TK-VK300 グリップシート

TK-VK300の造りはすごく丁寧で好印象。ただ、それだけにデザインが惜しいのが気になりました。

65%キーボードはコンパクトでスッキリとした見た目が重要。なのに、動作ランプを配置したせいで上側のフレームが分厚く、野暮ったい印象があります。

無駄なスペースがないのでインターフェースの配置は難しいですが、今後のデザイン改良に期待。

ELECOM TK-VK300の使用感

では、ここからはTK-VK300の使用感について解説します。

他にない独特なキートップ

TK-VK300ではエレコム独自開発の「ネオクラッチキーキャップ」を採用。

キーキャップ窪みの縁をフラットにすることで、指が自然に納まる形状となっています。

TK-VK300 キーキャップ

さらにすごいのは、キーの配置によって窪みの深さや形状が違うところ。

キーボード奥にいくほど窪みが深くなったり、「Zキー」のある行は左側に強めのエッジがかかる仕組みになっています。キーキャップ形状の作り込みは圧巻。

TK-VK300 キー形状違い

横から見たときの形状も、段ごとに高低差を付けるスカルプチャードを採用しています。

TK-VK300 キーボード形状

キーキャップはPBT素材で、表面は指先が滑るようなサラサラとした質感。

文字は経年劣化しにくい2色成型なので、摩耗で印刷が消えてしまう心配はほとんどありません。

Cherry MXのような十字軸に挿し込むタイプで、ちょっとだけですがキーキャップはグラつく印象。

とはいえ、キーボードを振って音が鳴るほどのアソビでもないので許容範囲内レベル。

TK-VK300 キーぐらつき

僕がメインで使っているG913 TKLも比較的ツルツルとしたキータッチでしたが、TK-VK300はそれ以上の滑り具合。

キーを撫でるようにタイピングする人は大好きな触感かもしれません。

TK-VK300の打鍵は想像以上

繰り返しになりますが、僕が今回購入したTK-VK300Sのスイッチはゲーミング用途に向いているスピードリニア。

キースイッチはTTC製の銀軸で、キーキャップを外すとTTCの刻印が確認できます。

銀軸は、クリック感がない滑らかなストロークで、作動点が浅く素早い反応が特徴的。

TK-VK300 キースイッチ

かなり軽めの打鍵感で、キーの跳ね返りも強すぎず弱すぎずという印象。

ちなみに、TK-VK300Sの打鍵音はこんな感じ。

全体的なタイピング音は「カタカタ」系の優しい音で、スタビライザーが取り付けられているキーは「カコカコ」という音に変化します。

それに、キーを相当強く押し込んでも金属音が鳴らないところも素晴らしい。

ただ、軽いキータッチでも反応するぐらい作動点が短いのでのミスタッチは増えそう。ゲーミング用途には最適ですが、ブラインドタッチをこれから練習したいという人は別のキースイッチがオススメ。

専用ソフトEG Toolでカスタマイズ

キーボードの各種機能は専用ソフトウェア「EG Tool」で設定できます。

主な機能

  • キーカスタマイズ
  • ゲーミングモードの無効化キー設定
  • ライティングエフェクトの変更
  • プロファイル作成

インストールは任意ですが、軽く触ってみた感じだとそこまで細かい設定はできないので、ライティングを変更したい人以外は導入しなくてもよさそう。

キー設定では指定したキーにメディア再生などの各種機能を登録することができます。

TK-VK300 キー設定2

とはいえ、TK-VK300は65%キーボードだから不要なキーがそもそも存在しない。つまり、キーを変更する余裕がないのでこの機能のお世話になることはないでしょう。

あと、マクロ設定などにも非対応なのが残念。

ゲーミングモードの設定では、ゲーミングモード時に無効化するキーを選ぶことができます。

注意したいのは選択式というところ。すべてのキーを無効化できるわけではありません。この機能も汎用性は低め。

TK-VK300 キー設定

TK-VK300は1,677万色のRGBライティングに対応しているので、LEDカスタマイズは豊富

パターンや配色などを自由に変更することができます。

TK-VK300 ライティング設定

ちなみに、LEDランプはキースイッチ上部に仕込まれています。

他メーカーの設定ソフトに比べて、EG Toolの完成度はやや物足りない印象でした。

マクロ設定非対応、プロファイルの自動変更、キーカスタマイズの自由度が今後の課題になりそう。

パームレストは必須

TK-VK300を実際に使っていて気になったのはキーボードの高さ。

一番低い位置にある「Ctrlキー」や「スペースキー」でも、デスク上からキートップまでは約3センチ。

TK-VK300 キートップ高さ

手首をデスクに付けてのタイピングはできなくもないですが、手首の角度がだいぶ上向きになるのですぐに疲労感が溜まります

普段使いでもゲーム用途でも、TK-VK300を使うならパームレストは必須

厚みは約2センチ弱が最適。2千円台で購入できるHyperXの格安パームレストがあるだけで打ちやすさが劇的に改善します。

ELECOM TK-VK300のレビューまとめ

TK-VK300 キーボード正面

ということで、今回は「ELECOM TK-VK300」の実際の使用感などを解説しました。

エレコム独自のキーキャップ、銀軸の素早い反応速度と心地いい打鍵感、綺麗なライティングなど、触れてみると普通にいいゲーミングキーボードでした。

僕はブログを執筆するからテンキーレスのほうが使いやすいけど、ゲーム用途で使うならコンパクトな65%キーボードは全然あり。FPSのようにマウスを大きく動かすゲームでも、キーボードが邪魔になりづらくていい感じです。

デザインはもっと磨き上げてほしい

TK-VK300 外箱

ただ、個人的には本体デザインがちょっと微妙。高級感はあまりなく、価格の割には安っぽい印象を受けました。

分厚いフレームのせいなのか、全体的にサラッとした質感のせいなのか。いずれにせよ、海外の高級ゲーミングデバイスと勝負できるビジュアルではないと思うので、今後発売されるエレコム製品に期待。

見た目なんて気にしない、気持ちよくゲームがしたいだけという人にはむしろオススメの製品です。

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