
レビュー評価:(3.5)
驚愕の軽さ、ゲームで体験してみませんか?
最近オーバーウォッチ2にハマってるんだけど、G502Xが激しくマウスを振るFPSゲームには向いていない気がした。
マウスが重たいと手首の負担が増えてくるし、できるだけ軽いマウスがいいなと探して今回購入したのが「Ninjutso Sora」。
重さ、世界最軽量。そんなマウスをレビューする。
| メリット | デメリット | 
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Ninjutso Soraの特徴

Soraの特徴は下記のとおり。
- 左右対称
- 無線モデル
- 47グラム
- サイドボタン有
- 70時間バッテリー
- 1万3,000円
見た目は至って普通のマウスなんですが、特筆すべきなのはその重量。わずか47グラムしかなく、世界広しといえどもSoraより軽いマウスはほぼありません。
しかもUSBレシーバーの無線にも対応。それが1万円台前半で購入できてしまう。
奇をてらわないデザインと世界最高峰の軽さに魅力を感じるかどうか。そこが購入の決め手になります。
Ninjutso Soraの外観と付属品

まずはSoraの外観を確認していきましょう。カラバリは白黒の二色展開。今回紹介するのは白色。

内容物はこんな感じ。
- マウス本体
- USBケーブル
- Type-C to A変換アダプタ
- USBレシーバー
- 交換用ソール
- 簡易説明書
グリップテープは付属していませんが、交換用のソールがちゃんと同封されているのは嬉しいですね。

外観はこんな感じで、無駄な装飾がほぼないシンプルなデザインになっています。

マウスシェルにプリントされているロゴがちょっとだけオタク感を匂わせているぐらい。

マウス前後を確認するとわかりますが、Soraは左右対称の慣れ親しんだ形状を採用。どんな人でも違和感なく扱うことができます。
フロント側には充電用のType-C端子を配置。


両サイドはこんな感じで、左側にボタンを2つ配置。
左右対称マウスにはなりますが、サイドボタンを考慮すると左手で扱うのはちょっと向いていません。


ホイール部分は黒のゴム素材で、白基調のボディに映えるいいアクセントになっています。

左右ボタンの付け根あたりにあるホクロみたいなやつは充電ランプで、USBケーブルを挿し込むと緑色に点灯。


マウス裏面はこんな感じ。
四隅とセンサー周囲にPTFE100%のソールが貼り付けられていて滑り具合は良好。

センサーの左右にはDPI変更ボタンと電源スイッチ。

USBレシーバーの収納スペースも用意されているので、外出先に持ち運ぶときもレシーバーをしっかり保管しておけるので安心。

サイズは縦120.8ミリ、横64.5ミリ、厚み37.3ミリとギリギリ小型マウスに分類される大きさ。


重量は公称値だと43グラムでしたが、実測値では46グラム。
とはいえ、それでも世界一軽いマウスと名高い「Finalmouse Ultralight2-Cape Town」と肩を並べる重さ。これは驚異的。

付属品のUSBケーブルはType-A to C、パラコードが採用されています。

驚いたのはその柔軟さで、今まで触れてきたケーブルのなかで1番柔らかいレベル。
無線に慣れていると有線マウスのコードが引っかかる感じに違和感バリバリなんですが、このコードだったら有線利用でも全然気になりません。

あと、USBレシーバーを延長するためのアダプタも付属。

最近の無線技術はほぼ操作遅延が発生しないのでレシーバーを近づける必要はない気もしますが、ゲーマーへの配慮もしっかりしています。
Ninjutso Soraと他社製品のスペック比較
続いて、Soraの詳細なスペックを確認しましょう。参考にロジクール「G PRO X SUPERLIGHT」とRezer「Viper V2 Pro」と比較します。
| Sora | G PRO X SUPERLIGHT | Viper V2 Pro | |
| 接続 | 無線 | 無線 | 無線 | 
| センサー | PAW3395センサー | HERO 25K | Focus Pro 30K | 
| マウススイッチ | Huano Pink Dot | 不明 | オプティカルスイッチ | 
| ボタン数 | 6 | 5 | 5 | 
| 解像度 | 50~25,600dpi | 100~25,600dpi | 100~30,000dpi | 
| ポーリングレート | 125/500/1000Hz | 125/250/500/1000Hz | 125/500/1000Hz | 
| 最大速度 | 650IPS | 400IPS | 750IPS | 
| 最大加速度 | 50G | 40G | 70G | 
| ケーブル/長さ | パラコード | ビニール被膜/1.8m | パラコード/1.8m | 
| オンボードメモリ | 〇(最大5つ) | 〇(最大5つ) | 〇(最大1つ) | 
| ライティング | ✕ | ✕ | ✕ | 
| サイズ | L121×W59×H37mm | L125×W64×H40mm | L127×W58×H38mm | 
| 重量 | 47g | 63g | 58g | 
| カラーリング | ブラック/ホワイト | ブラック/ホワイト/レッド/ピンク | ブラック/ホワイト | 
| 価格 | 12,900円 | 18,810円 | 21,780円 | 
G ProとViper V2は屈指の人気を誇るマウスなんですが、Soraも負けず劣らずのスペック。
むしろ、この3機種のなかで1番安くて軽いんだから、コスパは圧倒的といっても過言じゃないですね。
今後発売されるすべての軽量マウスはSoraと比較されるし超えていかないといけない。Ninjutsoはとんどもない製品をマウス業界に放してしまった。
Ninjutso Soraの使用感
では、ここからはSoraの使用感について解説します。
扱いやすい握り心地
Soraを「つまみ持ち」「つかみ持ち」「かぶせ持ち」で実際に握ってみた感じについて。
ちなみに僕の手のサイズは手長19.5センチ、手幅9センチ。成人男性の平均よりもやや大きめです。


まずは、「つまみ持ち」。
Soraはお尻部分があまり高くないので、手のひらに干渉することなくマウスを動かすことができます。
一般的につまみ持ちをすると、指先の疲労がハンパないんですがSora自慢の軽さが負担を軽減。
ただし、サイドボタンの位置がマウス先端に寄っているので、ボタンまで指を伸ばすとちょっとだけ手首側が窮屈に感じました。


続いて、「つかみ持ち」。
Soraはマウストップが後ろ気味なので、手のひら下側のフィット感は良好。
左右のくびれ具合もちょうどよく、親指と薬指でしっかりマウスをホールドできます。
手が小さい人でもボタンにしっかり指が届くし相性のいい持ち方。


最後に、「かぶせ持ち」。
他の持ち方のところでも話したんだけど、Soraはマウストップが低く位置も後ろ気味。
そのため、手のひらの下側はうまく触れ合うんですが、人差し指と中指の根元部分には空間ができてしまい、手のひら全体で固定するのは難しい印象です。
また、マウス先端からマウストップまでの距離が長いせいで、指は伸ばしきった状態になりやすく、指先でのクリックはちょっとやりづらく感じました。

Soraを代表的な3つの持ち方で試してみた結果をまとめてみると下記。
激しいマウス操作でも疲れを感じづらく、指の動きだけでスムーズに滑ってくれるから「つまみ持ち」との相性がいい感じ。
ただ、手のひら全体のフィット感は微妙なので、僕みたいに「かぶせ持ち」寄りが好きな人には違和感があって使いづらいかなって握り心地でした。
クリック感
メインスイッチはHuano Pink dot。耐クリック数が1000万回とメカニカル式のなかでも耐久性に優れたスイッチを採用しています。
ボタンの押し心地は軽めですが、シェル部分が硬いので跳ね返りもそこそこある印象。

続いて、サイドボタン。形状はエッジのない丸みを帯びたデザイン。
先端側はメインボタンと近い打鍵感ですが、お尻側のボタンはわずかに軽いクリック感でより押しやすい気がします。
気になるところをあげるなら、2ミリぐらいあるサイドボタン同士の隙間。親指の配置がちょっと気になるかも。

最後にホイール部分。
表面の滑り止め加工はストライプ柄を採用。ノッチは細かいですがしっかりとしたグリップ感があります。
強めに回すとショリショリと擦れるような感触があり好みが分かれそう。ホイールクリックは硬すぎずカコッと沈む感じがちょうどいいです。

Soraはチルトホイールに対応していないのでメインボタン2つ、サイドボタン2つ、背面のDPI切替ボタンはほぼ使わないので実質4ボタン構成なのがすこし物足りないかも。
とはいえ、極限まで軽量化するためには致し方なし。
センサー
SoraにはPixArt社の最新センサーPAW3395を搭載しています。
センサー位置は中央よりもわずかに先端寄り。

Mouse Testerを使ってセンサーの正確性を検証するとこんな感じ。
(マウスパッドはVarmilo EC Mechanical Switch Mousepad XLを使用。)

波形の折り返し、マウスが最高速度に到達したところで波形からポイントがちょっと飛び出していますが、どの折り返し地点でも同じ挙動をしているので正確性は高め。
専用ソフトウェア
Soraには専用のカスタマイズソフトが用意されていて、ボタン機能の割り当てやDPIを調整することができます。
ダウンロードは下記から。
ソフトUIはこんな感じで、各種設定がプルダウンメニューで展開されるシンプルな見た目。画面移行することなく設定変更できるので全体的に使いやすく好印象。

具体的には、ボタン割り当て/マクロ記録/プロファイル作成/DPI/ポーリングレート/LoD/デバウンス遅延を設定することができます。
特に面白いのはデバウンス遅延が調整できるところ。
デバウンス遅延は、クリックをしてから判定されるまでの遅延のこと。

標準ではちょっと遅めに設定されていますが、速めることで反応速度が向上します。その反面、速過ぎるとチャタリングする可能性もあるので程々にしておくのがオススメ。
一応マクロ記録も備わっているので、反復作業をワンクリックでの実行が可能。

ただ、Soraは余分なボタンがひとつもない上に、DPIボタンが裏面に配置されているので、マクロを割り当てるボタンの選定がとても難しいです。
Ninjutso Soraは軽量マウスの山頂

Soraはゲーミングマウスとして不満ないスペックを持ち合わせながら、新たな最軽量マウスとして名乗りを上げました。
そのうえ価格も1.2万円だから良心的。殿様商売を続けているメーカーはこれを見習っていただきたい。
今後メーカー各社の前にはこのマウスが立ちはだかるわけだから厳しい戦いが予想されます。Soraよ、やってくれたなって感じ。
購入しにくいのがネック
ただ、現状Soraの購入ルートは超限定的。それだけが懸念事項。
公式案内されているのは「Ninjutso公式サイト」か「ふもっふのおみせ」ぐらい。

あとは独自で仕入れているショップがあるぐらいで、Amazonみたいな大手ECサイトでは取扱いしていないし、家電量販店にはもちろん置いてありません。
しかも発売直後に完売して、現在も品切れが続いている状況。入手は困難を極める。
気になる人は公式Twitterを随時チェックするのがオススメ。
Hati-S Plus 4Kに乗り換えた
その後しばらくはSoraを使い続けていたんだけど、持った感じがどうしても慣れなかったらG-Wolvesの小型軽量マウスを購入した。

かぶせ持ちしたときのフィット感が抜群かつSoraに見劣りしない軽さ。
こんなのがあるならもっと早く出会いたかったとすこし後悔してるレベルで、それぐらい僕の求める答えに近いマウスだった。

詳しいレビューは下記からチェックしてほしい。
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